幼女クルセイダース プロローグ

「はーい、完成だよっ!」
「美味しそうです、早く食べましょう!」
「ロロちゃん、慌てない慌てない」
「ぬぐぐ……咲良君! 勝ち逃げなんて認めないわ! もう一度勝負よ!」
「いや、もう準備できたって言ってるし、食事の時間にしようよ」
「そうだよ、聖沙ちゃん。ゲームは一日一時間、だゾ?」
「ま、また負けた……」
 聖沙は涙を滲ませながら、悔しそうにそう呟いた。本来はシンと聖沙も食事の準備を手伝いたかったのだが、咲良家の台所は狭く五人が同時に作業することはできないため、ジャンケンで負けた二人は部屋にあるレトロなゲーム機で対戦をしていたのである。ちなみに遊んでいたのは野球ゲーム。ちょうど試合は終了し、試合結果は8―0でシンの勝利だった。
「ヒスよぉ、このゲームをやったことがねーってのに、シン様に勝てるわけねーだろ?」
「僕の家にあるゲームで対戦ができるものっていったら、このゲームしかなかったんだよね。もうちょっと簡単なパズルゲームがあればよかったんだけど……」
「ま、負けたままで終わるなんて、私は絶対に認めないんだから! 後日、また改めて勝負を申し込ませてもらうんだからっ!」
「え、また対戦するの?」
「シン様は無駄にこのゲームをやりこんでるからな。ヒスが勝つ日はきっと何年も先のことだぜ……」
「ほーら、シン君、聖沙ちゃん、パーちゃん、お食事、始めるよ?」
「はーい!」
「今行きます!」
「もう少しゲームの練習をして、今度は咲良君に勝てるように……」
 まだ敗戦の悔しさを引きずっている聖沙はさておき、シンは食事前に一度手を洗ってから席に着いた。
 小さなちゃぶ台の上には、ナナカが持ってきた小さなカセットコンロの上にぐつぐつと煮えた鍋があった。ショッピングセンターの特売セールで買った白菜、水菜、豆腐、もやし、肉団子が狭いスペースでひしめき合い、そして中央やや左側には脂身たっぷりで肉厚のある極上の黒豚が大きな存在感を示すように出汁の中で動いている。
「こ、こんなお肉が食べられるなんて……生徒会長やってて良かったなぁ……」
「ヘレナさんには感謝しないとねっ! テストのことはぱーっと忘れて、今日は美味しい物を沢山食べよっ!」
「賛成です! 苦しいテストなんて、喉仏を過ぎたら紙一重です!」
「キー! 今になって、咲良君にテストでも負けた悔しさが生まれてきたわ!」
「さっき味見はしたから、リア先輩が味を保証しちゃうよ」
「ずるいです! 会計さん、どうして私の味見は止めたんですか!」
「いやロロちゃん……まだ煮えてない白菜を食べようとしてたでしょ」
「俺様は、リアちゃんという極上のお肉を食べたいぜ!」
「うるさい、パンダ!」
「キャピンッ!」
 試験も終わった十一月の末。こうして生徒会の皆で鍋を囲んでいるのは理由があった。
 生徒会活動にかまけていたせいで勉学が疎かってになっていると気づいたシン達は、目前に迫った定期試験を皆で勉強会を開いて協力し合うことでどうにか乗り越えた。その際、一つだけ決めていたことがあった。無事に試験を終えることができたら、シンの家で試験を乗り越えた記念に鍋パーティーをしよう、と。
 結果的に今回も無事にシンが学年一位、聖沙が二位、ナナカは平均的な数値を取り(ロロットは家の庭の木の下に試験用紙を埋めてしまったため点数も順位も分かっていない)答案用紙を全部受け取った今日に鍋パーティーは開催されることとなった。
 その際、理事長であるヘレナがシン達に一つのプレゼントを与えてくれた。それが、この鍋の中に入っている最高級の黒豚肉である。
「でも、どうしてヘレナさんは僕達にこんな豪華なお肉をくれたんだろう……?」
「日ごろから魔族退治をしていて勉強に充てる時間が少ないのに、成績を下げなかったから、なんだって。それとシン君、お姉ちゃんがこれを渡してって言ってたよ?」
「……何ですかこれ?」
 リアに手渡されたのは、黄金に輝くトロフィーだった。台座の上には、人差し指を天井へ向けて誇らしげに微笑んでいる人型の像が立っている。
「今年も一番おめでたいで賞、って言ってたよ。こんなのもらってもシン君が困るだろうと思ってつき返そうとしたんだけど……いつの間にか鞄の中に入れられてて……。その、いらなかったらいいんだよ?」
「い、いえいえ、受け取っておきます!」
「おお! これが、お前のドリルで天を突け! というやつですね!」
「ドリルなんて付いてないじゃない……」
 正直、トロフィーの収納スペースに困っているのだが、理事長であるヘレナの好意を受け取らないわけにもいかなかったので、シンはとりあえずいただいておくことにした。いざとなったら台所にでも飾っておくことにしよう。
「それよりもさ、早く食べようよっ! 慣れない頭脳労働したから、アタシはお腹が空いちゃってもう我慢の限界!」
「頭脳労働って、今日は答案用紙を返却されただけじゃない……」
「違うよ聖沙。もしかしたら採点ミスがあるかもしれないから、その辺りの計算に集中してたんだい!」
「でもナナカ……採点が間違っていて、正しい点数を計算したら実際よりも低い場合、先生に申し出ないよね?」
「勿論! だってそれは計算をミスした先生が悪いんだかんね! お店で会計する時にこっちにミスがあったら、本来の額以上に代金をもらっちゃった場合は返すけど、不足しちゃってた場合は後から徴収することなんてできないでしょ?」
「そ、それはそうだけど……」
 納得していいのやら悪いのやら微妙な例えであったけれど、既にお腹がぺこぺこなのはシンも同じだ。ポン酢にお肉を浸して、熱々のご飯と一緒に早く食べてしまいたい。
「会計さん! 試験のことは忘れて早く食べましょう!」
「そだね。ほらシン! アンタが家主なんだから、代表して言ってよ!」
「うん、分かった。いっただきまー……」
「わー、いい匂いがするー! みんなで何食べてるの?」
 と、両手を合わせて「いただきます」と口にしようとした瞬間、天井裏からサリーちゃんが鍋の匂いを嗅ぎ取ってやってきた。
「サリーちゃんも一緒に食べる? お肉もお野菜もいっぱいあるよ?」
「だね。まだまだたっくさんあるから、サリーちゃんも食べてきなよ」
「いいの! ありがとリア、ナナカ!」
 ふわふわと小さな羽根を動かしてサリーちゃんがゆっくりと降りてくる。しかし、サリーちゃんは空いていたシンの隣のスペースに降りてはこなかった。
「どったの?」
「でも、今日はオヤビンのお店で牛丼の特盛り大サービスがやってるの。だから、ここでは我慢して牛丼いっぱい食べる!」
「特盛り大サービス? それは一体どんなサービスなのかしら……?」
「ミニを頼んでも、並盛りを頼んでも、大盛りを頼んでも、ぜーんぶ特盛りにしてくれるっていうサービス!」
「それって……食べきれない人が出てくるような……」
 こちらの鍋には高級黒豚肉が入っていて、きっと牛丼の肉よりも美味しいとは思うけれど、やはりサリーちゃんにとっては何においても一番の好物は牛丼なようだ。
「それじゃあ、カイチョー達にいいものあげる! ちょっと待ってて!」
「いいもの……?」
「はいこれ! 最近全然手に入らなくなったチョーミリョーとかいうやつ!」
 一度サリーが天井裏に引っ込んで持ってきたものは、桜色の液体が入った小さな小瓶だった。シンの部屋の小さな電灯の光に照らされると、中身がキラキラと鮮やかな輝きを放ち始める。
「せっかくだから、アタシが入れてあげる! ちょえーい!」
「あ、ちょっとサリーさん!」
「あぁ……最高級黒豚肉が入った鍋が……」
「な……なんだかグロテスクなピンク色に染まってく……」
「オマケさん! 何をするんですか!」
「特別大サービス! 魔界でも滅多に手に入らないコリャーゲンDX」
「コリャーゲン……DX?」
「えーっと、それってつまり……コラーゲン?」
「違うよー! コリャーゲンDXだってば!」
 食欲をそそる鍋が徐々に甘ったるい香りを放ち始める中で、サリーは小さな小瓶のラベルをシン達に向けた。残念ながら魔界の言語で表記されていて解読はできないが、少々時代遅れのイラストタッチで女性が艶やかな表情でこちらにウインクをしている絵が描かれていた。
「コリャーゲンDXとは一体何なのでしょう?」
「怪しい成分が入っているんじゃないかしら……?」
「何せ鍋がピンク一色になっちゃったし……」
「た……食べられるのかな……?」
「大丈夫だよ! 美味しくなって若くなれる! それがコリャーゲンDXだからねー!」
 聞けば聞くほど、巷でよく宣伝されているコラーゲンと酷似しているような気がする。なるほど、このイラストが描かれている意味は、購入者に美しい美貌を取り戻させる、という意味が込められているようだ。
「効果は抜群! 魔界でもすっごく人気の商品だけど、カイチョー達にはいつもご飯とお菓子をご馳走になってるからプレゼントしてあげる! これを食べたら、ピッチピチに若返るよ! んじゃ、アタシはオヤビンのところに行ってくるー」
「あ、ちょっとサリーちゃん!」
 そう言い残して、サリーちゃんは窓を開いてオデロークの働く牛丼店に行ってしまった。
「ど……どうすんの、これ……?」
「食べたりしたら体調が悪くなったりしないかしら……?」
「オマケさんのような魔族さんには美味しくても、私達には美味しくないかもしれないです……」
「ちょっと香りに甘さが入っただけで、大丈夫だとは思うけど……」
 部屋中に食べ物とは思えない甘い香りが充満する中で、五人は素直に鍋に箸を伸ばすことができずに躊躇していた。
「うーん、でもサリーちゃんも僕達のお礼のために入れてくれたものなんだし、食べられないってことはないんじゃないかな? 魔界では人気みたいだし……」
 だが、シンは一人だけ鍋に箸を突っ込み、豆腐、白菜、そして今回のメイン食材である豚肉を取り皿へと運んだ。サリーちゃんの好意とはいえ、色合いの問題から食欲はやや減衰はしてしまったけれど、だからといって滅多に食べることのできない高級な肉を食べる機会を放棄してしまうのも勿体ないと思えたからだ。
「ま、それもそうだね。まさか、アタシ達に一服毒を盛ろうなんて考えてるとは思えないしね」
「オマケさんがそんなことしたら、何か大きな失敗を犯すに決まってます!」
「匂いはちょっと独特だけど、案外美味しいかもしれないわ」
「それじゃあ、私達も食べよう。ほらロロットちゃん、お肉ばっかり取ったら駄目だゾ?」
 胃袋が空腹を訴えていたシンを皮切りに、ナナカと聖沙も箸を鍋に伸ばす。ロロットは自分の好きな食材ばかりを取り始めていたので、隣に座るリアがバランスよく具材を取り分けていた。
「なんか色々あったけど、それじゃあ食べよう。テストお疲れ様でした。いただきます!」
「「「「いただきますっ!」」」」
 未だに潰れたままのパッキーの分は後で残しておくことにして、改めて手を合わせ、シンが代表して号令を掛けた。そして熱々のご飯が盛られた茶碗を左手に携え、いよいよメインの高級黒豚肉を箸で丁寧につまんで口へと運ぶ。
「……うまいっ!」
「おお、なんか新鮮な味っ!」
「何ていうのかしら……甘みがしつこそうな見た目をしているのに、お肉のまろやかさが引き立っているわね」
「美味しいです! これなら苦い野菜も一緒に食べられてしまいそうです!」
「ちょっと食べるまでは心配だったけど、どんどん食べたくなっちゃうね!」
「これで若返ることができるなんて、一長一短ですね!」
「一石二鳥……じゃないかな……?」
「けど、本当に若返っちゃったらロロちゃんはもっと子どもになっちゃうってことなんじゃないの?」
「そうしたら、もっともっと遊んでいられる時間が増えますねっ!」
「もう一度試験を受けることになるんじゃないかしら?」
「その時は、会長さんに勉強を教えてもらうからいいのですよ!」
「え、僕なの?」
「だって、副会長さんはすぐ怒るので勉強を教えるには向いていませんから」
「そんなことないわよっ! 咲良君よりずっと上手なんだからっ!」
「ほらほら、喧嘩しないの。お食事の時はみんな仲良く、ね?」
「はい、お姉さま……うっとり……」
「いやー、ご飯が進む! うちのお蕎麦の汁にも使えたりしないかな?」
「ああっ! 会計さん、ずるいです! 私ももっとお肉が食べたいです!」
「大丈夫だよ、ロロット。まだ台所にお肉は残ってるみたいだから、お肉がなくなったらまた煮てこよう」
 今までに食べたことのない不思議な味ではあったけれど、その美味しさに皆は表情を綻ばせた。味に関してはシンは美味く表現ができず、
「うまいっ!」
 としか言い表せなかったが、余計な能書きはいらないシンプルな美味しさがあった。リアの言っていた通り、本当に箸が止まらなくなってしまう位だ。
 サリーが持ってくる魔界通販グッズが絡むと、今までハプニングが続いていたために味が崩壊しているのではないかと不安だったのだが、どうやらそれはまったくの杞憂だったようだ。貴重な調味料を分けてくれたことには、後日改めてお礼をしておこう。
 あっという間に鍋は空になり、リアと聖沙が一度台所へ戻って、残った全ての食材を煮直して戻ってきた。そしてパッキーの分を取り分けておいて食事を再開したのだが、再び鍋が空になるのに時間はかからなかった。
「お腹いっぱいですー……」
「ロロットさん、お行儀が悪いわよ」
「でも、ついお腹いっぱいになるまで食べちゃうくらいに美味しかったよね」
「それじゃあ僕が食器を片付けるから、みんなは休んでて」
「咲良君、私も手伝うわ。食事の準備をしていないのは私と咲良君だもの」
「分かった。それじゃあ洗うのは僕がやるから、食器をお願いするよ」
「こ、これは片付ける義務があるからであって、咲良君一人に任せたら私だけ何もしていないってことになるから手伝うだけなんだからね!」
「分かってるよ。僕ら二人で片付けよう」
 シンはカセットコンロの火を止め、空になった鍋を台所へ運ぶ。そういえばこのコリャーゲンEXは油の成分が多かったりしないだろうか。一度鍋に水を張って洗剤を入れておき油成分を浮かせた方が洗いやすいかもしれない。
 それから蛇口を捻って水を張り、シンが食器洗剤に手を伸ばそうとした時だった。
「あ……あれ……?」
 突然シンの視界がぐにゃりと溶解するように歪み、急速に瞼が重くなっていく。体の力が抜け、危うくその場に崩れ落ちそうになった。流しの淵に手を掛けて体勢を維持しようとしても、下半身の力が一気に抜けていく。
「か……風邪……かな……?」
 自分の額に手を当ててみる。その時、突然シンの背後からばたばたと人の倒れる音が聞こえてきた。
「み……みんな……?」
 鉛を埋め込まれたような重い頭を動かし、居間の方を見やる。鍋を食べて終えて食休みをして体を休めていた皆が、全員畳の上に横になり眠りに落ちていた。
 一体何が。シンはずるずると足を引きずりながら倒れていた聖沙の表情を窺った。シンと同じ症状が引き起こされたのか知らないが、辛そうにしているという風には見えず、静かな寝息が聞こえてきている。
 だが、示し合わせたように全員が同時に眠るなんてことが起こり得るのだろうか。この異常事態を引き起こした原因があるような気がする。
「……もしかして……さ、サリーちゃんの……?」
 考えられるとしたら、サリーちゃんが持ってきた「コリャーゲンEX」だ。恐らくあれに強烈な眠気を起こす成分が含まれていたに違いない。
 だが、それ以上の思考を睡魔が妨害する。そしてシンもまた、その場に崩れ落ち、仰向けに寝転がった。
 眠い。その欲望は理性をも勝り、シンはゆっくりと瞳を閉じ、意識を失った。

「ちゃくらくんはわたしとあそぶの!」
「しんはまだねてるんだから、おこしたらかわいそうでしょ!」
「……ん……んん……」
 自分の名前が一際甲高い声で呼ばれた。窓から差し込む暖かな陽の光が顔を照らし、シンは薄らと目を開いていった。どうやら夜が明けて朝がやってきたようだ。まだ眠気が取れずに頭がぼーっとするが、シンはゆっくりと上体を起こして大きな欠伸をした。
「あぁっ、かいちょうさんがおきましたよ! きょうはいいてんきですから、あそびにいきましょう!」
「だ、だめだよ! こういうのはじゅんばん! わがままをいうひとはおねえちゃんがめってするんだから!」
「あっ! ぶらっくま! わたし、これであそぶ!」
「ずるい! それはあたしがさきにみつけたんだよっ!」
「うぐおおおおおっ……く、苦しい……」
「……ん?」
 そして頭を掻いたシンは、はたと気付く。どうも記憶にない四つの声が聞こえてくるのは一体何故だ。朝も早い時間からシンの家に上がりこんできた人物がいたのだろうか。
「……って、君達誰さ!」
 ようやく頭が回転を始めたシンは、誰に向けるわけでもなくツッコミを入れた。何時入り込んできたのかは知らないが、いつの間にかシンの部屋には四人の小さな女の子が好き勝手に部屋中を走り回っていたのである。
 いや、冷静に一人一人を観察してみると、どうも初対面という気がしない。パッキーを抱きかかえた女の子は、綺麗な金髪をツインテールで結っているし、その傍には小さなポニテールの髪型をした女の子が座っている。窓の外を指差している女の子は真冬の銀世界を切り取ったような透き通った髪の色をしていて、一人この騒ぎを収束させようと必死になっている女の子の頭には、少し大きな黄色い二つのリボンが目立っている。
「もしかして……ナナカとロロットと聖沙とリア先輩? いやー、でもそんなわけが……」
「りゅうせいっこのゆうぎりななかっていったら、あたしのことだよ!」
「はーい! わたしもなまえをよばれたのでおへんじします!」
「ふ、ふん! ちゃくらくんになまえをよばれたってうれちくないんだから!」
「わ、わたしだっておへんじできたもん! おねえちゃんとしてあたりまえなんだもん!」
 だが、冗談で言ったつもりなのに、小さな女の子達は流星生徒会の皆の名前に反応していた。
 シンはおもむろに立ち上がり、一度台所で顔を洗って眠気を飛ばした。そして椅子に掛けてあったタオルで顔を拭き、今一度居間の方へ目をやった。相変わらず見覚えのある容姿をした小さな女の子達がこちらをじっと見ていた。
 そして目を十回以上瞬いた後、シンはようやく現実を受け入れることができて反射的に叫び声を上げた。
「みんなが子供になっちゃった!」